藤田 淳子

美濃市北部にある片知地区。藤田工房は口板山という集落にあり、藤田淳子さんの義父・故藤田一男氏の言葉を借りれば“天人が住むような高い所”で、山の湧き水を利用しながら昔ながらの製法で紙を漉く。

かつては片知でも多くの家が紙漉き業に従事していたが、今では藤田工房のみとなった。

堅固な石垣が組まれた上に母屋や紙屋、原材料をほぐすための「なぎなたビーター」など紙漉きの工具を収めた小屋が建つ。

紙漉き業に従事して60年。夫の好章氏が引退してからは淳子さんが工房を守る。「子ども達を育てながら紙漉きに励みました。

給料なんてもらったことはありません」と明るく笑う。

和紙のイベントでは売り子として客に接した。この経験が紙を漉くうえでとても役立ったという。モットーは“お客さんに喜んでもらえる紙を漉く”こと。納得がいかないと原料に戻して漉き直すこともある。

「二等品は売りません」天空の紙漉き職人の誇りは揺るがない。

岐阜県美濃市生まれ。1959年より紙漉き業に従事。その後、藤田好章氏と結婚、「藤田工房」でともに和紙を漉く。色紙や耳付きの名刺、はがき、扇面紙、短冊、 便箋、封筒、染紙など小物を得意とし、楮紙や表具用 紙も漉く。伝統工芸士。

染紙厚口半切

サイズ:45 × 56cm

原材料:国産楮

Dyed Paper, Thick, Half-Size

Size: 45 × 56 cm

Materials: Japanese mulberry

染紙典具半切

サイズ:45 × 56cm

原材料:国産楮

Dyed Tengujo Paper, Half-Size

Size: 45 × 56 cm

Materials: Japanese mulberry

便箋

サイズ:18 × 26cm

原材料:国産楮

Letter Paper

Size: 18 × 26 cm

Materials: Japanese mulberry

一枚漉き色紙

サイズ:28 × 24 . 5cm

原材料:国産楮

Single-Sheet Colored Paper

Size: 28 × 24.5 cm

Materials: Japanese mulberry